漢方の魅力
長く診療をしてくると、西洋医学では対応しきれないなあと思う病気があります。「足の冷え、のぼせ」はその代表です。また、いろいろな症状があって一つの病気で説明がつかないこともあり、その場合は自律神経の乱れから体のあちこちに不具合をきたしていると考えられます。こういった場合は漢方薬が非常に良く効くことがあり、私は漢方の専門家ではありませんが、いろいろ試して使っています。うまく相性が合えば、患者さんに非常に喜んでいただけます。漢方薬というと「すぐ効かない」というイメージをお持ちの方がいらっしゃると思いますが、足がつるときの漢方薬や胃もたれの漢方薬は速効性がありますし、イライラ症状や認知症の方の不穏に対しても漢方薬が早く良く効きます。私が自分で服用して漢方の魅力にとりつかれた処方に葛根湯(風邪のひきはじめ、肩や首の痛み)、五苓散(二日酔い、頭痛)があります。自分に良くあった漢方はおいしく飲めます。じっくりお茶を飲むように、のどに浸しながら飲むと良いようです。もちろん漢方ですべてが解決できるわけではありませんが、西洋医学と東洋医学のいいとこどりをして多くの患者さんに喜んでいただきたいと日々思っております。